シャンプーのゴシゴシ洗いはNG？

「シャンプーはゴシゴシ洗うもの」と思っていませんか？実は、この「ゴシゴシ洗い」は、頭皮や髪にとってあまり良くない習慣かもしれません。汚れをしっかり落としたい気持ちはわかりますが、強い摩擦はかえってトラブルの原因となる可能性があります。大切なのは、汚れを浮かせ、優しく洗い流すことです。

頭皮へのダメージ: 頭皮は非常にデリケートな皮膚です。ゴシゴシと強く擦り洗いすると、摩擦によって頭皮の表面が傷つき、炎症や乾燥を引き起こすことがあります。これが、かゆみやフケの原因になる可能性も考えられます。
髪へのダメージ: 髪の毛は濡れている状態だとキューティクルが開いており、非常に傷つきやすい状態です。この状態で強い摩擦を加えると、キューティクルが剥がれやすくなり、髪のパサつきや切れ毛、枝毛の原因となることがあります。
皮脂の過剰分泌を招く可能性: 頭皮を強く洗いすぎると、必要な皮脂まで洗い流してしまうことがあります。すると、頭皮は乾燥を防ごうとして、かえって皮脂を過剰に分泌してしまうサイクルに陥る可能性も考えられます。

男性は髪が短い方が多く、つい力を入れてしまいがちです。また、皮脂の分泌量が多いこともあり、「しっかり洗わないと汚れが落ちない」と感じてしまうこともあるでしょう。しかし、それがかえって頭皮環境を乱すことにつながる場合があります。

爪を立てての洗い方: 爪を立てて頭皮を洗うのは絶対に避けましょう。頭皮に傷がつき、そこから雑菌が入ってしまうリスクがあります。必ず指の腹を使って、優しく洗いましょう。
熱いお湯でのシャンプー: 熱いお湯は頭皮に必要な皮脂まで奪ってしまい、乾燥を招きやすくなります。シャンプー時のお湯の温度は、38度程度のぬるま湯が理想的です。
洗いすぎによる乾燥: 皮脂が多いからといって、何度もシャンプーしたり、洗浄力の強すぎるシャンプーでゴシゴシ洗ったりすると、頭皮が乾燥しやすくなります。ご自身の頭皮の状態に合ったシャンプーを選び、適度な洗浄力を心がけましょう。

健やかな頭皮と髪を保つためには、正しい洗い方を実践することが重要です。以下のステップを参考に、優しく丁寧にシャンプーを行いましょう。

予洗いをしっかり: シャンプーをつける前に、ぬるま湯で髪と頭皮を1～2分かけて丁寧に予洗いします。これだけで、髪の汚れのほとんどが落ちると言われています。
シャンプーを泡立てる: シャンプーは直接頭皮につけるのではなく、手のひらでしっかり泡立ててから髪と頭皮になじませます。泡で洗うことで、摩擦を減らし、汚れを効率的に浮かせることができます。
指の腹で優しくマッサージ: 指の腹を使って、頭皮全体を優しく揉み込むように洗います。決してゴシゴシ擦らず、頭皮を動かすイメージで行いましょう。特に、皮脂が分泌しやすいTゾーン（額の生え際から頭頂部）や、耳の後ろ、襟足などは意識して洗いましょう。
すすぎは念入りに: 泡が見えなくなってからも、シャンプー時間の2～3倍の時間をかけて、丁寧に洗い流します。シャンプー成分が残らないよう、耳の後ろや生え際も忘れずにすすぎましょう。

毎日のシャンプーを見直すことで、頭皮環境が整い、髪本来の健やかさを保つことにつながります。今日から優しく丁寧なシャンプーを試してみてはいかがでしょうか。